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センザンコウ 同定

博物学 

センザンコウの同定

 

少し前に何件かのセンザンコウの同定依頼がありました。

同定書の作成までとなるため、あわただしい業務を抱える中、お受けすることができませんでしたが、ここで同定に関して少し触れてみたいと思います。

近縁種の同定は比較検討が基本

ここでいうセンザンコウの同定とは[これがセンザンコウです]というものではありません。何種類も存在するセンザンコウの中で、どの種かを特定することです。

近縁種の同定は比較検討となります。

例えばアジアの個体を同定するにはアジアに分布する4種のセンザンコウの資料が必要となります。同時に全ての種の特徴を知り得ている人でないと同定はできません。

そもそもセンザンコウの分類のできる動物学者または博物学者は少なく、同定書も基本論文形式で記さなければなりません。

また、書類の審査は厳しく、不適切な文面が一つでもあれば書類は通りません。

結果、正式な同定書の作成となると非常に難しくなります。

 

下の画像は全て同定済みの剥製標本です。

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8個体3種類のセンザンコウの剥製です。中でもフィリピンセンザンコウ(パラワン)は貴重です。