昆虫 博物館
昆虫 博物館
生き残りを模索する昆虫
鳥やネズミなどの捕食者から見つからないように、昆虫は[擬態]という技を使います。
擬態は生息環境に溶け込む方式で、身体や器官を木の葉や小枝にまね、捕食者から見つからないように進化したものです。
この、【見つからないように、隠れる!】はまだしも、
見つかりやすい姿なのに、その上捕食されないように進化した昆虫もいます。
それは、鳥の眼がいい特徴を利用した、相手の利点を逆手にとるという、なんとも賢い技です。
人の顔を目指す昆虫
カメムシ昔話
ある日、カメ吉は見た。
恐ろしい捕食者である鳥やネズミが人を見て、一目散に逃げる姿を。
カメ吉は思った。「ならばオラが人になればいいんだ」。
そうしたら、「目のいい鳥は、遠くからでもオラを見たら近寄って来ないはずだ!」。
カメ吉はこうして、最も恐ろしい捕食者である鳥の利点を逆手にとった、何とも賢い技をあみ出したのでした。
ミノさんタイプやジュンちゃんタイプなど、多くのオジサン(人)を見すぎるとこうなってしまう。
また、光の当たり方によって、鼻は上方で、下の一文字は口に見える。
もしかしたら、鼻と口がまだ定まらないのかもしれない。
それに比べ、カメ吉の完成度は高い。
カメ吉は“悪ガキ”が一番怖いと判断し、まさに“悪さんぼ”の顔をそのまま真似をしたのだ。
完成度も高く、現代のイラストレーターが参考にするほどだ。
進化とはそういうものなのだ。