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昆虫 博物館

昆虫 博物館
生き残りを模索する昆虫
鳥やネズミなどの捕食者から見つからないように、昆虫は[擬態]という技を使います。
擬態は生息環境に溶け込む方式で、身体や器官を木の葉や小枝にまね、捕食者から見つからないように進化したものです。
この、【見つからないように、隠れる!】はまだしも、
見つかりやすい姿なのに、その上捕食されないように進化した昆虫もいます。
それは、鳥の眼がいい特徴を利用した、相手の利点を逆手にとるという、なんとも賢い技です。

人の顔を目指す昆虫
昔々、日本の西表島にカメ吉という賢いカメムシがおった。
ある日、カメ吉は見た。
恐ろしい捕食者である鳥やネズミが人を見て、一目散に逃げる姿を。
カメ吉は思った。「ならばオラが人になればいいんだ」。
そうしたら、「目のいい鳥は、遠くからでもオラを見たら近寄って来ないはずだ!」。
カメ吉はこうして、最も恐ろしい捕食者である鳥の利点を逆手にとった、何とも賢い技をあみ出したのでした。
イメージ 1
左と中は日本産カメムシ・右はインドネシアカメムシ
真ん中のカメムシ西表島産で、これがカメ吉の祖先にあたる。

イメージ 2
インドネシア産のカメムシ白髪交じりのオジサンが特に怖いことまで解り、上手に真似をし、完成度が高いように見える。が・・・、鼻の穴の形に迷いがある。
ミノさんタイプやジュンちゃんタイプなど、多くのオジサン(人)を見すぎるとこうなってしまう。
また、光の当たり方によって、鼻は上方で、下の一文字は口に見える。
もしかしたら、鼻と口がまだ定まらないのかもしれない。

イメージ 3

それに比べ、カメ吉の完成度は高い。
カメ吉は“悪ガキ”が一番怖い判断し、まさに“悪さんぼ”の顔をそのまま真似をしたのだ。
完成度も高く、現代のイラストレーターが参考にするほどだ。


進化とはそういうものなのだ。