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白い杖 白い雪

白い雪 白い杖
 
今年の2月。
急の出張で、家族で富山県の雪深い地に行きました。
乗車した二両編成の電車は、合い向かいの席が左右に並ぶ、古いものでした。
山間部にさしかかると、積雪はゆうに1mを超え、ひらひらと舞い落ちる雪を家族で眺めていました。
車両には私たち家族の他、男女数名の若者グループと30代半ばほどののサングラスをかけた男性が一人いました。
   
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   二両編成の昭和初期の電車に乗り込む娘。

若者グループがサングラスの男性の話をする声が聞こえました。
「あれで格好つけているつもり・・・」「笑える・・」「ダサ!」・・・・・その声は私たち家族はもちろん、サングラスの男性にも届いていたはずです。
私たち家族からは、男性の傍らに置かれた〝白い杖〟が見えていました。

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怪しいですが、顔はNGとのことで

この冬は家族の間で、松山千春さんの“白い雪”がブームで、小学一年生の娘が
突然に歌いだしました。狭い車両に響く歌に、恥ずかしいやら・・・「まあ、景色に合っているからいいか」と思うやら・・・・・

終点で電車を降りる時、娘に「なんで突然うたったの」と聞きました。
歌ったことの答えの代わりに、娘が言ったことは・・・
「お兄ちゃん達はわからなかったんだよ」・・・でした。

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   古い物が好きな私には、たまらない駅です

帰宅後、生物の先生の所に遊びに行きました。
先生はしきりに目をキラキラさせて「北国の雪はひらひらとゆっくりと舞い降りるんだよ。いつまで眺めていても飽きないよ・・・」と言っておられました。
どうやら雪の降りしきる東北に行って来られたようで、その感動が心から離れない模様でした。
続いて、私の冷たい言葉・・「でも先生、雪国の方は普通に見ている日常ですから」。
それは、先生の何時もの止まらないおしゃべりへの対応の言葉であって、
私もつい先日、先生が見られたのと同様な景色に心を奪われたばかりでした。